2008年3月3日月曜日

Fedora 8 で四苦八苦 WebMail編 SquirrelMail

 「Fedora8で四苦八苦」シリーズも終盤に向けてスパート体制…dash
 って、終わりなんかないんだよねぇ〜この世界。

 さて今回はSSLによるhttpsが構築できたのでポート403のhttpsベースだけで使用したいウェブメールを記載します。
 Fedora8ではWebMailとしてSquirrelMailがパッケージ供給されています。
 まずはSquirrelMailパッケージをインストール。
 すると、以下のディレクトリに展開されます(主要なもの)。

  • /etc/cron.daily/squirrelmail.con
  • /etc/httpd/conf.d/squirrelmail.conf
  • /etc/squirrelmail/config.php
  • /usr/share/doc/squirrelmail-1.4.13/
  • /usr/share/squirrelmail/
  • /var/lib/squirrelmail/
  • /var/spool/squirrelmail/

 このうち、重要なものが/etc/httpd/conf.d/squirrelmail.confファイルと /usr/share/squirremail/config/config.plファイル、 /usr/share/squirrelmail/config/config.phpファイルの3つです。

 squirrelmail.confファイルはapacheでの定義ファイルとなっており、includeディレクティブにより基本設定として取り込ま れます。内容はaliasディレクティブだけになっています。つまり、http://www.inter.net/webmailだろうがhttp: //hoge.inter.net/webmailだろうがhttps://hogu.inter.net/webmailであっても応答してしまいま す。
 私の場合は、https://www.inter.net/webmailだけに応答させたいので、squirrelmail.confの内容をコメン トにしてしまい、前回構築したポート403だけの仮想ホスト内に定義してあります。これでポート80では使用できなくなり、他の仮想ホストからもアクセス できなくなります。
 個人のWebMailでISPのWebMailサービスとは異なりますので、この程度のセキュ対策はとっておいた方が良いと考えたからです。

 さて、apacheの定義が終えたら次はSquirrelMailの設定になります。デフォルトのインストール状態では日本語が使えず、IMAPとの相性も悪いので設定変更が必要になります。
 ちなみにSquirrelMailには日本語サイト(少し古いようです…)があり、以下のURLとなっています。
   SquirrelMail日本語サイト

 これまた余談ですが、SquirrelMailは個人ユーザー向けの無償ソフトとなり、法人向けではRisuMailとして販売されています(今は違うのかな…)。

 Fedora8でPostfix+Dovecotで構築し、メールクライアントでOutlookExpress(Thunderbirdでもカス タムして合わせ込んでいる)な方は以下のサンプルを参照してください。←私の使用環境で、SquirrelMailの設定も合わせています。
 ち なみにOutlookExpressでは送信フォルダが露骨に日本語で「送信済みアイテム」となっており、Sentを使用していません (WindowsXP)。ThunderbirdではSentフォルダを使用していますが、Thunderbird側で「送信済みトレー」に置き換えてい ます。DovecotもデフォルトではSentになっています。
 この相違が重要で、昔からIMAPでメールを使うときの良くある障害になっています(MSのモノは他にも問題アリアリでサーバー構築上の障害になるときがありますが…汗)。
 今回の作業でテストしたところ、SquirrelMailでも「送信済みアイテム」として表示し、送信控え保存トレーとして機能しました。しかし、至極強行にしていますので参考にしてみてください。
 では、サンプル(というかオプションの解説)です。
   「squirrelmail_config.txt」をダウンロード

 /usr/share/squirrelmail/config/ディレクトリに移動し、次のコマンドで修正用スクリプトを走らせます。
  ./config.pl
 あとは上のサンプルを見ながらでも、項目番号を入力し、設定し…を繰り返してください。
 最後に保存のために、Sを入力し、Enterを入力します。その後でQを入力して設定完了です。
  おっと、config.plですが、konsoleやgnome-terminalでは一見バグったように見えてしまいます。これの原因はFedora8 のkonsoleのデフォルト配色が白地に黒字となっていることです。config.plは白文字を表示するようにデフォルトで設定されていますので、こ の状態を直す必要があります。
 方法としては2つあります。1つはconfig.plを実行した時にCを入力して、カラーモードを無効にする。もう1つはkonsoleのスキームを変更し、黒地に白字としてしまいます。
 さて、config.plでの修正が終わりましたら、「送信済みアイテム」を強行修正します。
 対象ファイルは/usr/squirrelmail/config/config.phpファイルです。エディター等で開いておいて76行目の「Sent」って文字列を「送信済みアイテム」に変更してしまいます。
 もっともSentのままでも、SquirrelMailへWeb越に接続し、オプションのフォルダのところで変更することも可能なようですが、私は最初から直して接続したので不明です。
 ほかに注意すべきはTLSの設定です。私のところではTLS環境を構築しています(Thunderbirdでも使用しています)が、SquirrelMailで有効にするとエラーで使いモノになりません。TLSを無効な状態で使用しないとダメみたいです。
 それとSELinux君にも叱られます。
 最低でも"setsebool -P httpd_can_network_connect=1"はしておきましょう。ファイルラベルは適当にしてください(私の環境はPermissiveで蓄積モード)。

 確認送信してみたのですが、SquirrelMailでは@www.inter.netというドメインのようにwwwを付けてしまいます。気になる方はヘッダー情報を書き換えるようpostfixなり、SendMailなりを修正する必要があります。