「いまさら Office 2000 …」感のある内容ですが、 SR-1 化しておき、 SP-3 化し、それをROMに統合する方法です。
affilieが所有している Office は 2000 (無印)だけであり、個人的に使用する範疇においては機能として充分であること、新しい Office (2003とか2007) は高くて買えない、無償で使えるソフトの OpenOffice.org を使えば良いのですが、時としてOOoにも互換性上の差異が見受けられるので Office 2000 をインストールしています。
今までは、 レインストールをする度に Office 2000 (無印) をインストールし、そこから SR-1 、 SP-3 とパッチを当てていました。
これでは、面倒この上ないことと、年数的に Office 2000 のサポートも切れ、公式ページからアップデータすら提供されないことが嫌なので、保険の意味を含め Office 2000 SP-3化統合ROMを作成してみました。
今回と次回の2回に分けて記載します。
今回は「無印→SR-1化」で、次回が「SR-1→SP-3化」し「焼き付け」となります。
今回の作業を大雑把な流れで書くと次のようになります。
- 元となる Office 2000 (無印)のCD-ROM(Disc1とDisc2)の中身をHDDへ各々コピー(ISOイメージではなく、ファイルコピー)
- MSのダウンロードサイトから管理者用アップデータをダウンロード(全部で2つ)
- 管理者用アップデータを自己解凍させるのに実行(解凍のみ実行します)し、保存
- msiexec という Windows Installer と 管理者用アップデータを使ってSR-1化します(コマンド2回)
- この先(SP-3化)は次回に記載
それでは、説明を加えながら作業内容を以降へ記載します。
1. 作業として使用するフォルダは次のようにします。
・元となる Office 2000 のコピー先フォルダ:C:\O2k
・管理者用アップデータの保存先フォルダ:C:\O2kSR1
・各々のフォルダの下へ更にDisc名を追加:C:\O2k\Disc1など
2. まずはコピー先フォルダへ Office 2000 をコピーする。コピーは Explorer (エクスプローラ)で可能で、CD-ROM上のファイルとフォルダを全部選択→右クリックからコピーを選択→保存先を選択して右クリックし貼付で転送されます。
転送先のフォルダは次のとおりです。
C:\O2k\Disc1
C:\O2k\Disc2
コマンドの場合は次のように入力します(CD-ROMドライブがD:の場合)。
・Disc1のもの:xcopy D:\ C:\O2k\Disc1 /E
・Disc2のもの:xcopy D:\ C:\O2k\Disc2 /E
※ Sambaサーバーへアップデートしたファイルを使ってアップデータを走らせた時にファイルが見当たらないエラーが出ました。どうやら圧縮されている元 ファイルを解凍してチェックしたりしているようですが、それが見当たらないとエラーになるようです。このエラーが発生するとアップデートに必要な Data1.msiファイルが欠落した状態となり、コピーし直すことになります。安定したアップデートを希望されるならローカルドライブで作業した方が懸 命のようです。
3. 次のサイトから管理者用アップデータをダウンロードし保存します。
・Office 2000 リソース キット / ジャーナル / 管理者用アップデート
・Disc1で使用するもの:data1.exe (170MB程度)
・Disc2で使用するもの:O2ksr1adl.exe (68MB程度)
4. 保存した管理者用アップデータを実行し、自己解凍させます。解凍時の保存先フォルダは次のとおりとします。
・Data1.exe→C:\O2kSR1\Disc1
・O2ksr1adl.exe→C:\O2kSR1\Disc2
これでSR-1化させる準備が整いました。
5. 実際にアップデータを適用させる前の補習ポイントです。
- 通常用のアップデータもありますが、統合化させる際には使用しません。統合化で使用するのは管理者用アップデータです。MSのヘルプは読み難いので違いを注意してください。
- data1.exeを実行し解凍させるとdata1.mspファイルが作成されます。O2ksr1adl.exeを実行し解凍させると数個のファ イルの中にdata1.mspファイルがあります。このファイルは名称こそ同じですが中身が違います。前述にも記載してありますが、data1.exeを 実行解凍させて得られたdata1.mspファイルが管理者用で、O2ksr1adl.exeを実行解凍させて得られたdata1.mspファイルは通常用のアップデータです。
- アップデートに失敗すると、Disc1用としてはdata1.msi、Disc2用としてはdata2.msiが欠落し、CD-ROMから再コピーすることになります。
- アップデートが完了した時の容量は、Disc1が約750MBとなりCD-Rに焼けません。次回に記載する内容ですが、保存メディアはDVD-RやDVD+Rになります。
- msiexec.exeコマンドは本アップデート作業の他にも使用されることがあるコマンドです。/helpオプションが有効ですので試しに見てみることをお奨めします。
- アップデート作業で使用するmsiexec.exeの基本構文は次のようになります。
6. まずは次のヘルプを読みDisc1へアップデータを適用します。
MSの判り難いヘルプ(Office 2000 へ SR-1を適用させる)その1
MSの判り難いヘルプ(Office 2000 へ SR-1を適用させる)その2
入力するmsiexecコマンド(実際は1行で一気)は次のようになります。
msiexec /a c:\o2k\disc1\data1.msi /p c:\o2ksr1\disc1\data1.msp SHORFILENAMES=TRUE /qb /L* c:\disc1.log
完了するまで放置しておきましょう。完了してからDisc2をアップデートします。
7. 次にDisc2へアップデータを適用する前に次のヘルプを読みます。
MSの判り難いヘルプ(Office 2000 へ SR-1を適用させる)Disc2用
8. SR-1化が完了しているDisc1から、必要なファイルをフォルダごと、Disc2へ上書きコピーします。対象となるフォルダは次の3つです。
- IE5フォルダ
- MSIフォルダ
- Supportフォルダ
エクスプローラ(explorer)から実行できますが、コマンドの場合は次の通りです。
xcopy c:\o2k\disc1\ie5 c:\o2ksr1\disc2 /E /R /Y
9. Disc1と同様にDisc2へアップデータを適用します。コマンド(実際は1行で一気)は次のとおりです。
msiexec /a c:\o2k\disc2\data2.msi /p c:\o2ksr1\disc2\data2.msp SHORTFILENAMES=true /qb /L* c:\disc2.log
10. これでc:\o2k\disc1とc:\o2k\disc2の中にSR-1化されたファイル群が記録されており、SR-1化の作業は終了です。
次回に記載するSP-3化へ直接使用することができますが、失敗する可能性もありますので気になる方は別なフォルダへコピーしたり、DVD-Rへ焼き付けたりしておいた方が良いと思います。
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