2008年9月14日日曜日

インテル(intel)新型CPUCore i7用のASUS製マザーボード(P6T Deluxe)が突如として公開される from 日経BP

 日経BP様のサイトを巡回していたら、「ASUSのNehalem対応マザーボードの詳細が明らかに」という9月12日付の記事に釘付けとなってしまいました。
日経BP様がスッパ抜いた感のある記事です。
この記事は写真も豊富なので非常に見る価値があろうかと思います。

(http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20080912/1007912/?P=1)

記事ページ数としては9ページあるので、affilie流の視点で1ページ目から記載していくことにする。

型番はASUS P6T Deluxe


 製品名が「シルク印刷」ではなく、「ラベルシール」になっており、ASUSからの公式発表が無い状況であるため、極めて貴重なサンプルと思われる。
ASUS P6T Deluxeマザーボードの全景が見てとれる写真がトップから展開されており、概要がつかめるだろう。
この写真の状況から次のように推察できる。

  • CPUソケットは新ソケットとなる「LGA1366」と思われる。これはIDF資料にもあるソケット名称であり、実用されるようだ。
  • メモリ規格は写真判断はできないが、「トリプルチャネルx2」の6スロット用意されているあたりからIDF資料通りのようなのでDDR3と思われる。
  • PCI Express 2.0 x16スロットが3本用意されており、更に「PCI Express x4スロットが1本用意され、「PCIスロットも2本用意されている。
  • ASUS独自の放熱技術が採用され、ヒートパイプ接続されたヒートシンクが目立つ
  • 中央部分にドォ~ンと鎮座している「黒いヒートシンク」下部に新ノースブリッジとなるIOHの「X58」があると推察される。
  • 左下の方にある「紫色のカバーがされたヒートシンク」下部に現行ICHである「ICH10R」があると推察される。
  • 視線を左下に移したところで、そのまま注目するのは「赤いコネクタ群」で、恐らく「SATA」か「SAS」と思われる。また、大き目の赤いコネクタは「PATA」と思われる。
  • もし、この「赤いコネクタ群」が「SATA」なら8発ものSATAデバイスを接続できることになる。
  • 左上の方の「PCI Express 2.0 x16スロットの脇にある「黒い大きめのコネクタ」は「PATA」と思われ、「FDD」は無いと思われる。仮に「PATA」なら「Deluxe」というネーミングから、「ICH10R」とは別の「SATA/SASコントローラが実装されていると思われる。これにより、前述の8発の「SATAデバイス」のうち、2発が別の「SATA/SASコントローラであり、6発が「ICH10R」と推察できる。しかし、「赤い大きめのコネクタ」と「黒い大きめのコネクタ」との相違が…説明できないなぁ。
  • マザーボード用の電源コネクタは最近のATX規格にある24ピン仕様であり、CPU電源コネクタも最近のATX規格となっている8ピン仕様となっている。
  • 電解コンデンサは、最近のASUS製品を踏襲する「固体コンデンサ」仕様となっており、販売時点で「日本産」という文字が付加される可能性がある。

更に、リアパネルの写真からは次のように推察できる。

  • PS/2コネクタが青色1つのみであることから「キーボード」用であり、マウス用(緑色)はサポートされていない。
  • リヤパネルに用意されているUSBコネクタは6ポートとなっている。ケース前面用のマザーボード上のもの(青色コネクタ2つ分の4ポート)と合わせると10ポートになると推察される。
  • Ethernetコネクタは2つ用意されており、最近の傾向からするとギガビット対応の2ポート搭載と思われる。
  • サウンド出力は、ミニジャック6発によるアナログS/PDIFコアキシャルによる2つとなっている。
  • 赤色部分の下側はeSATAと思われる。
  • 赤色部分の上側はIEEE1394と思われ、ケース前面用のマザーボード上のもの(赤色コネクタ1つ分の2ポート)と合わせると3ポートになると推察される。


DDR3メモリはチャンネル当たり2本x3チャネルの6スロット構成


 メモリの増設方法が複雑になりそうだが、IDF資料でも発表されていた3チャネル6スロット構成を実現している状況となっています。
1チャンネル当たりが2本であり、それが3チャネルあるので6本なのだが、メモリ増設が2枚単位が有利か3枚単位が有利かが判りにくい。
現行主流となっている「デュアルチャネル」では、「同一のチャネル単位」がベースであるので2枚増設が有利とされており、考え方を継承するなら2枚単位の増設が有利と思われるが、メモリ管理の動作によっては異なるチャネルに1枚づつの3枚単位が有利となる考えもある。
このあたりはインテル(intel)やマザーボードベンダーからの情報が欲しいところです。
なお、記事中では最大「DDR3-1333」を使用できるとあるので、IDF資料と併せれば「DDR3-1333」を挿しても「DDR3-1066」として動作する…と推察できる。


Core i7 実装は…イメージ合成による仮想だが、力作


 インテル(intel)新型CPUCore i7」を実装した…と思いきや、ヨォ~く見ると下が透けており、輪郭も妙にクッキリなのでイメージ合成したものと思われる…が力作だろう。
このページ3では、CPUの基本構造が書かれており、マザーボードとは異なる内容だが、IDF資料に準拠した内容が記載されている。
週末雑貨では既出の記事であるが、おさらいを兼ねて記入すると次のようになる。

  • 開発コード「Nehalem」は新型CPU群を指し、個別として見た場合の「Core i7」となるのがデスクトップCPU開発コードBloomfield」です。
  • Pentium4で実装されていた「Hyper-Thread」が再び実装される模様です。Pen4と同様なら4コア8キャッシュ(L2)となり仮想8CPUとなるが、1CPUで共有するL3が実装されるので結局は1CPUになる可能性もある。
  • メモリコントローラCPUに実装され、NorthブリッジとなっていたMCH(Memory Controller Hub)で処理する必要がなくなり機能も省かれることから、「X58」はIOH(Input/Output Hub)という呼び名になる模様です。
  • ちなみに「X58」の開発コードネームは「Tylersburg DT」とのことだ。


PCI Express 2.0 x16 スロットを3つ用意するが要注意


 IDF資料でも判りにくい拡張スロットですが、実物を見て尚も整理がつきません。
PCI Express 2.0 x16」スロットを3つ用意するも、チップセット仕様から「x16+x16+x16」の使い方はできない模様です。
実際の使われ方としては、「x16+x16+x1」か「x16+x8+x8」になりそうな記載がされています。
このあたりは、旧ATI(現AMD)のグラフィックボードであるRADEONシリーズ複数枚挿しとなる「ATI Cross Fire技術との小競り合いになると予想される。
チップセットX58」で、nVidiaが持つグラフィックボード複数枚挿し技術となる「SLIテクノロジーサポートするかはnVidia次第なので今は考慮されていないようです。
PCI Express x4スロットが1つ用意されているが、IOHX58」用ヒートシンクと物理的に干渉しやすいのでグラフィックカードは挿せないようです。
となると、何を挿すためのスロットか…になる。
Deluxe」となれば、「オンボード」テンコ盛だろうから、拡張スロットは単なる飾り…じゃないと思うけどなぁ。


LGA1366は長方形(P5とP6)


 CPU形状が、現行CPUソケットLGA775」用は「37.5mmX37.5mm」の「775ピン」であったが、新CPUソケットLGA1366」用は「42.5mmX45mm」という長方形となり「1366ピン」となる模様です。
CPU形状が変更されることにより、ソケット形状も当然ながら変更されるため、CPUクーラーも現状のリテンションのままでは使い回しができない模様です。


CPU裏側でも放熱対策/SASとeSATAとが個別に実装される


 マザーボード裏側の写真が紹介されており、ASUS独自の放熱技術である「STACK COOL 2」が実装される模様です。
写真では「STACK COOL 2」の一部と見えそうな「金属プレート」がありますが、IDF資料でも記載されていた「LGA1366規格のバックプレート」と思われます。
強烈なのは、ストレージコントローラの実装と思われます。
従来の互換用として「Ultra ATA/133」x1チャネルと「eSATA」x1ポートを同時に処理する「Marvell 88SE6111」が実装され、更に「SAS」2ポートでRAID0/1を管理する「Marvell 88SE6320」も実装される模様です。
こうなると、Southブリッジとなる「ICH10R」と併せて3つものストレージコントローラが実装されることになる。
気になるポイントとしては、「Marvell」チップということになろう。
コスト的に安く仕上がりそうな「Marvellチップなんだろうけど、「VMware ESXi」ではノンサポートデバイスと思われるので、古いチップを知るaffilieとしては最低でも「sil」や「HPT」を実装して欲しい部分です。おそらく「Fast Track」系は高くなるので実装を見送ったのは賛成できるけど…。


サウンドコーデックチップはAD2000B、ギガビットEthernetはMarvell 88E8056


 サウンドコーデックチップは、Analog Devicesという「affilieは露とも知らない会社」の「AD2000B」が実装されていたようです。
記事では「現行マザーボードでの採用実績がある」ということだが、「露とも知らない会社」の製品に変わりはない。
コスト的に超安く済むということかもしれないが、せめて「Realtek(通称:カニ)」にして欲しかった。
ギガビットEthernetポートを2つ実装するので、ギガビットEthernetチップも2つ実装されるようです。
しかも、これまた「Marvell」の「88E8056」というチップらしい。
Marvell」ということだから、Linuxでは「Yukon」系ドライバになるかもしれない。
これまた、「VMware ESXi」ではノンサポートデバイスと思われる。

どうやら、上述で飾りと記載した「PCI Express x4」1スロットは、これらを補強するために用意されたスロットの可能性も高いなぁ。
グラフィックボードが物理的に干渉して挿せなくとも、「NICカードや「サウンドカード」なら「ロープロファイル」品や「ハーフ長」品が出回っており、導入が容易に行えそうだからです。


省電力機能「EPUチップ」は健在、Core i7のラインアップもスッパ抜き


 ASUS独自の省電力機能を司る「EPUチップ」が継続して搭載される模様です。
最近のPC環境では、「3Dゲームプレイ中」の最高消費状態と、「オフィス文書作成途中の待機状態」での最低消費状態との電力消費差は激しいものがある。
そういったところでの省電力は積極的に行って欲しいし、消費電力を抑える技術としても注目できる。また、「Core i7」そのものにも消費電力調整機能が入っているので余計に必須な機能だろう。
記事を締めくくる最後の方になって、またもや「スッパ抜き」とも思える記載がありました。
Core i7」の販売当初のラインアップとしては、「QPI速度が6.4GT/Sec」となる「3.2GHz」、「QPI速度が4.8GT/Sec」となる「2.93GHz2.66GHz」の3つが投入されるようです。
Core i7」には、「Turbo Mode」と呼ばれるインテル(intel)公認とも思える「オーバークロック」機能が実装されるようです。「CPU温度」を監視し、熱的に余裕があれば「動作クロック」を「引き上げ」たり、使用する「コア数」を増減したりするらしい。
従来の製品からすれば、「動作クロック」は「定格クロック以内」とするのが妥当と思うのだが、記事中ではラインアップにないクロックで記載されているので「オーバークロック」と記載しました。


Core i7投入の正式発表はいつか?


 ページ9の最後に、過去の歴史から推察される時期が記載されていました。
インテル(intel)では「2008年の第4四半期(10月-12月)」としていますが、過去の多くが11月に行われていることから、今回も11月頃になるだろうと予想して記事を締めくくっています。

この文書はGoogle ドキュメント で作成し、公開しています。
(http://docs.google.com/Doc?id=dcw8wfzq_54g43h55mb)

この文書は日経BP様の記事をもとに、週末雑貨のaffilieが趣味と興味に基づき、独断と偏見で記載していますことを予め御了承ください。
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