前回の「Fedora9で四苦八苦 環境構築編 xdmcp by kdm(KDE) その1」の続編です。
本流のxdmcpとなるので「Fedora9で四苦八苦 環境構築編 xdmcp その2」の続きとして題名を設定しました。
要点を圧縮して記載しますので中級程度の難易度になろうかと思いますが、スキルアップのためにも頑張って読み解いてください。
前回の「Fedora9で四苦八苦 環境構築編 xdmcp by kdm(KDE) その1」でxdmcpのクライアント機能を構築できていることがベースとなります。
更に「Fedora9で四苦八苦 環境構築編 日本語KDE」を参考に日本語化しておくと便利です。
変更を要するファイルは次のものになります(サンプルファイルはまとめて貼り付けます)
- /etc/hosts.deny
- /etc/hosts.allow
- /etc/kde/kdm/kdmrc
- /etc/X11/xdm/Xaccess(/etc/kde/kdm/Xaccessはシンボルリンクファイル)
作業の概略です。
1)hosts.denyとhosts.allow
TCPラッパーを使用するサーバー等で有効なサービスとIPアドレスを無効(deny)と有効(allow)にするファイルです。
古いLinuxでxdmcpを構築する際には修正作業が必要でした。
私は検証を行わずに伝統的に定義するようにしています。
hosts.denyでは無効にしたいものを定義しますが、私は全てを対象に定義しています。つまり、先ず閉じて、それから穴を空けるという方法です。
hosts.allowで必要なものだけを開放します。私は御自宅サーバーと家庭内LANであるのでLAN側は全開放し、外部向けはサービス名を以って開放しています。
2)kdmrc
詳細はサンプルファイルにコメントで記載しています。
肝心の部分をenableだけじゃ~言うことを利かなかったので他のオプションも修正しています。
3)Xaccess
Fedora8まで使用できていたネットワークアドレスがFedora9では無視されます。つまり、xdmcpサーバーとして待受することができません。
単なるバグなのか、今後適用される方針なのか定かではありませんが、無視されて待受できないのは困り者なのでセキュリティを意識しながら開放しています。
以上の4ファイルのサンプルを以下に貼り付けておきます。
いつもながらのコメントも付いていますので参考にしてください。
「hosts.deny.f9.sample1」をダウンロード
「hosts.allow.f9.sample1」をダウンロード
「kdmrc.f9.sample1」をダウンロード
「Xaccess.f9.sample1」をダウンロード
これで再起動すれば、自身のマシーン上のXサーバーもホストとして認識されますので127.0.0.1(ローカルマシーン)だけでなく、ネットワーク上のマシーン(リモートマシーン)として接続できるようになります。
参考のため、ケータイカメラによるピンボケ映像を添付しておきますので、キチンと定義できればxdmcpがkdmで機能するようになります。
←kdmが起動したところ
個人的な好みで"サークル"を使用している
←超ピンボケですが、ホスト選択ウィンドウです
既に別サーバーで運用されているxdmcpのほか、
自身のマシーンもホストとして機能している
以上でkdmを使ったxdmcpの構築は終了します。